”アルミカーテンウォール”
アルミパネルを使用したアルミカーテンウォールって国内では1960年代に登場し、1970年代には爆発的に増えましたよね。
しかしアルミといえども不変ではないわけで、劣化するとメンテナンスが困難だったり、最終的には質感が変わっても塗装による修復作業、さらには抜本的に張替えしか方法がないようです。
僕らも、1980年~1990年代は既設建築物のアルミパネルの洗浄を多く手掛けてきましたが、建材としてのアルミパネル需要が減少するとともに徐々に減って、最近ではあんまり依頼がありません。
ところが、最近、久々にアルミパネルのテスト洗浄依頼をいただくようになりました。
”事例1”
現地に伺うと案の定、複合被膜です。酸化被膜の上に電着塗装を行うことで、耐候性の向上を謳った製品!アルミメーカーさんは各社挙って生産した表面処理ですね。
確かに理論上は分かるのだけど、現場でメンテナンスする僕らにとっては、この表層のクリア塗装の劣化がとても問題なわけで、どんなケミカルを使用しても均一にすることが困難な性質を持っているわけです。
“類似現場例”
結局、ケミカル洗浄にあわせて研磨工法もコラボしながら劣化表層を取り除かなければなりません。それを広範囲にわたって手作業で行うわけですから、均一に仕上げるのは至難の業!
“事例2”
今回のテストにおいても研磨材を含有した二相洗浄剤を使用して、さらには仕上げサンダーに白パッドを取り付けて研磨を助長することで何とか終了です。当然、洗浄後は表面保護処理を施して、数か月後に経過状況を再度確認するということで終了となりました。今回、2件のテストを行いましたが、実施工となった暁には、あらためて詳しくお話ししますね。
アルミパネルを使用した建築物は国内、とりわけ首都圏にはまだまだ沢山あるわけで、これからも問題を抱えた案件が飛び込んでくると思われます。日本が高度成長期からバブル崩壊までの歴史の中で、多く使われてきたアルミパネルです。そのシャープな光沢感による意匠性には目を見張るものがありました。実は僕もアルミニウムマニアだったりします。愛して止まないアルミパネル建材においては、どの建物も、できるだけしっかりとした経年管理が行われていることをいつも祈っています。
常にアルミ建材のメンテナンス法を究めていくTECにご期待ください。
また次回お会いしましょう。デハデハ…
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東京外装メンテナンス協同組合
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